ブリストルからロンドン近郊へ引っ越しました。

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イギリスに越してきて来月には丸3年になりますが、やっと!やっと!!乳がん検診を受けることが出来るようになりました。ここまでくる道のりは、いつもの事ながら平坦ではございませんでした。だって、イギリスだから。

まず、これまでの道のりを説明させていただくとしましょう。

私は4年半前(結婚前)に乳がんが発覚し、2006年3月に手術。幸い初期の初期での発見だったので、薬物投与などは行わず、手術後は6週間の放射線治療を受ける。その後は半年に1度ずつ、超音波での検査かマンモグラフィー(ちなみに英語ではマンモグラムというのですが、何で微妙に違った名前で呼ぶのか謎です)を受けるよう日本の主治医に言われておりました。その医師から、これまでの経緯や治療方法を書いた手紙(もちろん英語)をもらい、その後渡英。これが 2007年11月下旬。

イギリスの医療システムは日本と大きく異なっていて、まずはGPと呼ばれる町医者に登録をします。どんな症状が体に現れようと、自分で病院に駆け込むのではなくまずはGPに行き、そこで医者に診察してもらい、必要があれば大きな病院に予約を取ってもらうというもの。ちなみに医療費は無料。

そのため、ニックが登録している同じ GPに登録に行き、そこで看護師と面談、尿検査をしたのが約2年半前の2008年3月(たしか)。このときにこれまでの病歴などを伝え、もちろん乳がんのことも話をし手紙を渡す。そう、確実にこのときに手紙を渡したのよ、アタクシ。ただ、このとき、この手紙のコピーをとっていなかったのよね・・・だってまさかイギリスのシステムがこんなに使えないものだとは思っていなかったから。

この年は、前回の検査から半年以上たっていたのだけど日本に帰る予定があったのと、やっぱり慣れた環境のほうが気分的に安心感があったこともあり、日本で検査。この帰国前に、ある新聞で「NHS(GPではなく病院のこと)が乳がん検診後、検査を受けた400人の女性に検査結果を通知し忘れていた」という記事を読み、他にも医療に関する問題点がいろんな記事に書かれていたので、このときからすでにイギリスの医療システムに対して不信感を持ち始めていたのは確か。ただ、自分が受診をしたと言う経験はなかったし、あまりに新聞の記事が衝撃的だったので、もしかしたらタブロイド的に大袈裟に書いているのかも・・・と言うかそうであって欲しいと思ってもいたのです。更にこの年は年末に1週間友人の結婚式のために帰国することにもなっていたので、再び日本の病院で検査。異常なし。


翌2009年。
この年は年末まで帰国予定がなかったこと、また大体医療費はタダだとは言えそのための税金を払っているのだからイギリスで受けてみようと思い、8月にGP へ。女医さんに簡単にこれまでの乳がんの治療の経緯を話し、更に年2回のチェックが必要であること、日本の医師からの手紙に詳しく書かれていることなどを話す。話が終わり、まずは触診。異常なし。

「しこりは見つからなかったから、大丈夫よ。病院での検査の必要もないわ」

とあっさり。あんた、人の話聞いてないやろ。だーかーらー、すでに乳がんを患ったことがあり、アタクシの日本の主治医が定期健診が必要だと言っているわけよ。それにアタクシの乳がんは初期の発見だったので、そのときでさえしこりはなかったのよ!

そう、当時20代だったのでそれまで乳がん検診を受けたことはなかったのだけど、胸から少量の出血があり病院にいったところガンが発覚したのです。初期段階だったため、がん細胞が存在はしているもののしこりを形成する前の段階で、触診では見つけられないほど小さなものでした。マンモグラフィーでようやく小さな陰を発見できた程度。この出血がなかったら、私は確実に乳がんの存在に気づかないままだったでしょう。初期発見、万歳!だったのです。

と言う説明をしても、この女医は「いやいや、大丈夫大丈夫。だってしこりがないもの」の一点張り。ああ、何を言ってもこの人無理ね、と呆れるしかない状況。

結局年末の帰国時まで検査は受けられず、その話を日本の主治医にしたところ「えええっっっ?イギリスってヨーロッパの中でも乳がんの発見率が一番高いはずなのに!」と先生が得ていた情報(とイメージ)と現実の違いに言葉を失う。



そして2010年。
GP を避けて通ることは出来ないので、再び門をたたくことに。今回は前回とは別の女医さん。前回と同じく触診をし、「しこりは見つからなかったわよ」とのお言葉。そして、去年よりは少しは進化しているであろう私の英語(それでもつたないのだけど)で、病院でしっかりと検査をしたいので予約を取ってくれというと、「しこりが見つからなかったので必要がない」と。またかよ!
いやいや、だからね・・・とこれまでの経緯を説明すると、「だったら乳がんの専門家と話をして、検査が必要かどうかを決める」と言い出す。これでも十分「あほか!」と思うのだけど、去年の聞く耳持たない女医よりはマシ。これは押せば何とかなるかも、と「日本の主治医である専門家から検査が必要であるとの手紙があるはずだから確認して頂戴」と伝えると、コンピューターの画面上で受付だか看護師だかにチャットで手紙を診察室に持ってくるよう指示。

「おお、今回の女医は違うわ!」

と感心したのもつかの間、数分後画面に現れたチャットの返信には「手紙なんてないけど?」と一言。


おーーーーまーーーーーーえーーーーーーらーーーーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!!!!!!!


女医は手紙をなくしたことには触れなかったけど、見逃さないわよ、アタクシ!!!
もう、怒りさえ覚えず呆気に取られたアタクシ。どうしたら書類をなくすのだ、イギリス人は?必要だから提出してるんと違うんか!?

以前にも私が働いている会社の人事部が、私の生命保険の書類(自分の名前・住所、配偶者であるニックの情報が記載されている)をなくし、「あれ、あなたあの書類提出し忘れてるわよ?だって人事部のファイルにないもの」とのたまわれたことがある。更にGPに行った1週間後、地域のカウンシル・オフィス(市役所、区役所のようなところ)に提出したニックの学生ローンの明細を紛失されると言うことも。
そう、イギリスでは何か書類を提出する時は、ヤツらが失くすという可能性を考慮しどんなものでもコピーをとっておかねばならないと言うことを身をもって学んだのであります。でも2年半前に手紙を提出した時は、医療システムのみならずどこもかしこも管理がずさんだなんて思わなかったのよ・・・だって日本じゃありえないもの。


ああ、もう無理。医療費タダってすごく響きはいいけど、それ以前にまともな治療や診察を受けられないんじゃ意味がないのよ。2年前に読んだあの新聞記事、真実だったに違いないわ。ブログでお世話になってるKemmiさんのところにも、イギリスの医療の酷さが書いてあったけど、どれもこれも残念ながら真実。有料のプライベートの病院にお世話になるしかないわね・・・

とニック母と友人に愚痴ったところ、この 2人が頭から蒸気が出ているんじゃないかと思うほど怒り始めた。「この国では、残念ながら丁寧な態度で挑むと何もしてくれないことがあるんだよね。こういうときはしっかり物申したほうがいい。だって素人考えだって、乳がんを以前患っていた人が定期健診を受けるのは当然じゃないの!あたしが電話するわ」とニック母。お母様、ありがとうございます。

その1週間後、GPから一通の手紙が。
「提出されたと言っていた手紙が見つかりません。コピーがあれば再度提出してくださいますよう・・・」

ああ、認めたわね。やっぱり失くしたのね。
まずはニック母に電話。その後ニック母は、電話ではなく直接GPに出向き抗議してくれたそう。ありがたや、ありがたや。
そして更に1週間後、GPから病院での検査のための予約用フォームが送られてきました。



何で私にとっては当然と思えることが、イギリスではこんなに時間も労力も必要なのか・・・。イギリスはゆるくて住みやすいけど、ゆるすぎるところがたまにキズで、特に何か問題があったとき、何かが手続きが必要な時にはものすごいストレスを抱えることになる。「日本ではないから」と言われればそれまでなのだが、じゃぁイギリス人はシステムが機能していなくても気にしないのか、というとそうではない。機能していない事だらけなので、予測も出来るし慣れてはいるだろうけど、それが良い状態であるわけはなく無駄に労力を使わなければならない。ただ、他の国を知らない人たちにとっては比べる対象がないから「こういうもの」だと思ってはいるだろうけど。自分ではどうにも出来ないことで、ただシステムか正常に機能することを祈るばかり。残念ながら、「正常に」動いているシステムは、イギリスにはほとんどなさそうだ。


先週受けた乳がん検診は、長くなったので次の日記に。
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2010.10.14 / Top↑
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